A.
■別表への記載方法
会社が交際費等を支出したときは、法人税の申告書の別表十五「交際費等の損金算入に関する明細書」にその内訳を記載して損金不算入額の計算をしなければなりませんが、今回の改正においては、別表十五の改正は行われませんでしたので、従来どおり「支出交際費等の額の明細」に交際費等の科目を記載し、支出額の合計を「支出額5」に記入し、その中に1人当たり5,000円以下の飲食交際費が含まれている場合は、その金額を「交際費等の額から控除される費用の額6」に記入、その差引きした金額を「差引交際費等の額7」に記入することになります(記載例1参照)。
しかし、実務上は、1人当たり5,000円以下の飲食交際費を交際費等と区分して記帳した方が管理しやすいと思われますので、その場合には、1人当たり5,000円以下の飲食交際費(飲食交際費)を別勘定で「科目」欄に表示して、その合計額を「支出額5」と「交際費等の額から控除される費用の額6」に記入し、「差引交際費等の額7」はゼロと記入します(記載例2)。
(記載例1)交際費等の損金算入に関する明細書 別表十五
支出交際費等の額 |
3,100,000円 |
損金算入限度額 |
2,790,000円 |
定額控除限度額 |
4,000,000円 |
損金不算入額 |
310,000円 |
支出交際費等の額の明細 |
科目 |
支出額 |
交際費等の額から控除される費用の額 |
差引交際費等の額 |
交際費 |
3,500,000円 |
500,000円 |
3,000,000円 |
|
(交際費等の総額を記入) |
(1人当たり5,000円以下の飲食交際費の総額を記入) |
|
慶弔費 |
100,000円 |
|
100,000円 |
計 |
3,600,000円 |
500,000円 |
3,600,000円 |
(記載例2)交際費等の損金算入に関する明細書 別表十五
支出交際費等の額 |
3,100,000円 |
損金算入限度額 |
2,790,000円 |
定額控除限度額 |
4,000,000円 |
損金不算入額 |
310,000円 |
支出交際費等の額の明細 |
科目 |
支出額 |
交際費等の額から控除される費用の額 |
差引交際費等の額 |
交際費 |
3,000,000円 |
|
3,000,000円 |
飲食交際費 |
500,000円 |
500,000円 |
0円 |
(1人当たり5,000円以下の飲食交際費を別勘定で記帳) |
|
|
|
慶弔費 |
100,000円 |
|
100,000円 |
計 |
3,600,000円 |
500,000円 |
3,600,000円 |
|